
どうも、当サイト管理人のりりえもんです。
今回はMr.HOBBY/GSIクレオスから販売されているMr.COLOR C9 ゴールド(金)メタリックを使い、
5種類の下地色に塗装 → [光沢/半光沢/つや消し]でトップを重ねて、
発色と質感の違いや、乾燥による見え方の変化を検証しました。
私の主観になりますが、今回の検証での印象としては、
それでも!攪拌して守りたい発色があるんだ!
こんな気分で頻繁に攪拌しないと、Mr.COLOR C9 ゴールドは痛い目に合います(白目)
この結論に至るプロセスを写真つきでまとめています。
「見せてもらうか、りりえもんの新しい検証記事の性能とやらを!」
こんな気分でさくっとどうぞ!
今回の検証内容
▼今回比較する塗料は、Mr.COLOR C9 ゴールド(金)メタリックです。

▼使用する下地色は以下の5色となります。
- ブラック
- グレー
- ホワイト
- ピンク
- ブルー
▼使用するトップコートは以下の3種類となります。
- 光沢
- 半光沢
- つや消し
上記5色の下地の上に、Mr.COLOR C9 ゴールド(金)メタリックを塗布して隠ぺい力や発色の確認を行い、
トップコート3種類を塗布した際の見え方の変化について検証していきます!
今回検証する塗料・下地・トップコート詳細
下地・トップコートの希釈率や使用した塗料の詳細は以下の通りとなります。
- 検証する塗料
- サーフェイサー
- トップコート
Mr.COLOR C9 ゴールド(金)メタリックに使用した薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-09 メタリックマスター
希釈率 1:3(塗料:薄め液)
今回使用したサーフェイサーは下記5種類となります。
薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)
- ブラック
GS-03 サーフェイサーエヴォ ブラック - グレー
GS-01 サーフェイサーエヴォ - ホワイト
GS-02 サーフェイサーエヴォ ホワイト - ピンク
GS-07 サーフェイサーエヴォ パステルピンク - ブルー
GS-08 サーフェイサーエヴォ スカイブルー
今回使用したトップコートは下記3種類となります。
薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)
- 光沢トップコート
Mr.HOBBY C46 Mr.カラー クリアー/光沢 - 半光沢トップコート
Mr.HOBBY C181 Mr.カラー スーパークリア半光沢 - つや消しトップコート
Mr.HOBBY C182 Mr.カラー スーパークリアつや消し
塗装方法、注意点
- 注意点
- 塗装方法
- 薄め液
■塗装環境
希釈率や吹き付け圧は、ご使用の塗料の状態や作業環境によって最適な設定が異なります。
ハンドピースの口径や使用するコンプレッサーの出力などにも差が生じるため、最終的にはご自身の環境に合わせて調整をお願いします。
仕上がりの違いを楽しみつつ、ご購入前の参考程度に観てもらえると幸いです。
■乾燥時間
当サイトでは作業効率を重視して、乾燥には山善YD-180を使用しています。
乾燥機を使用する事で常温乾燥の3倍程度の乾燥効果があると判断しています。
■サーフェイサー
下地は1コートですが、サンプルには透明スプーンを使用しているため透け感が出やすく、作業効率を重視して両面塗装で透けを軽減しています。
■Mr.COLOR C9 ゴールド(金)メタリック
以下の流れで2コート塗装しています:
・軽く砂吹き → 下地を覆うように重ね吹き → 艶出しを意識した本吹き
■トップコート
トップコートはいずれも1コートで仕上げています。
色味や隠ぺい力を比較するためのサンプル作成が主な目的なので、ホコリ等の配慮はあまりしておりませんでご了承ください。
あと、私は塗装が上手いわけではないので、多少のムラも温かい目で見ていただけると嬉しいです(震)
塗料メーカーごとに推奨されている薄め液はありますが、当サイトのサンプル作成では作業効率や乾燥速度を考慮し、速乾性の高いガイアノーツ製の薄め液を使用する場合があります。
使用塗料とは異なるメーカー製の薄め液を用いることもありますが、いずれも同じラッカー系溶剤であるため、色味や定着に大きな影響はないと判断しています。
トップコート前の比較
トップコートを塗布していない状態の1コート/2コートの比較・確認です。
ここでは主に塗料の発色能力や、乾燥時間による色味の変化を確認しています。
トップコート無し(1コート)
▼1コート塗装後3時間の状態です。
▼1コート塗装後24時間の状態です。
C9ゴールドは想像以上に隠ぺい力が高く、1コートの状態でも下地をしっかりカバーしてくれます。
色味は光の当たり方による見え方の変化が大きいのが特徴で、
真上から光を当てるとシャンパンゴールド寄りの明るい発色に、
斜めから光が当たると赤みが強い深い金色に見えます。
乾燥前後を比べると、色味自体の変化はわずかですが、
溶剤が抜けたことで反射が均一になり、全体の見え方が少し落ち着いた印象です。
※写真について
今回のサンプルは、私の撮影環境がまだ十分でないせいで影が濃く映り、光源の映り込みによる白飛びも強めに出ています。
写真上での比較は少し難しいですが、肉眼ではもう少し柔らかい印象です。
今後は撮影環境を改善し、サンプルも再塗装・再撮影したうえで、より正確な比較ができるよう上げ直す予定です。
トップコート無し(2コート)
▼2コート塗装後3時間の状態です。
▼2コート塗装後24時間の状態です。
2コート目を重ねることで発色が安定し、ゴールドらしい金属感がよりはっきりと感じられます。
1コート時にわずかに見えていた下地の影響もほぼなくなり、粒子が重なったことで深みのある発色になっています。
C9ゴールドは粒子がかなり沈みやすい傾向があり、塗り味にも特徴があります。
私の主観ですが、吹き付けていると「糊を塗っているようなベタつき感」が強く、しっとり仕上げようとすると「ゴムを伸ばしたような質感」になりやすいです。
おそらく、金色の発色を補助するために透明染料を多く使用しており、その影響でバインダー(樹脂成分)が多めになっているため、粒子がより沈みやすくなっているのだと思います。
そのため、塗装時はいつも以上にこまめな攪拌が重要です。
特に大容量カップでまとめて吹く場合は、スプーン数個ごとに逆噴射して粒子を浮かせると安定した発色を維持できます。
ちなみに、この記事のサンプル作成時に「スプーン5個に塗ったら1回でいいか〜」と横着したら、あっという間に粒子が沈んで痛い目を見ました…(白目)
今回の失敗を含めた粒子沈下に関する検証記事は別でまとめています。
この記事の最後にリンクを貼っておきますので、合わせてチェックしてみてください。
トップコート後の比較
2コート24時間乾燥後の塗装サンプルに光沢/半光沢/つや消しトップコートを塗布した状態での比較・確認です。
▼光沢トップコート
▼半光沢トップコート
▼つや消しトップコート
光沢トップをかけることで、ゴールド粒子の輪郭がクリア層を透過して際立ち、金属感が最も強調されます。
光が正面から当たるとシャンパンゴールド寄りの明るい色に、斜めから当たると赤味を帯びた深みのあるゴールドに見え、角度による色味変化がはっきりと現れます。
C9の持つ透明感が一番活かせる仕上がりです。
半光沢トップでは、粒子の輝きを適度に抑えつつ、ゴールドらしい粒子感と金属感のバランスを両立させた落ち着いた印象になります。
反射が少し拡散することで光の移り変わりが柔らかくなり、光源や角度による色味変化は光沢トップほど強くありません。
自然な金属感を残しつつ、控えめな質感に仕上げたい場合に向いた仕上がりです。
つや消しトップをかけると反射が大きく抑えられ、粒子感はしっかり残しつつもマットでしっとりとした質感に変化します。
色味自体の大きな変化はありませんが、光の反射がほとんど消えるため、落ち着いたトーンのゴールドに見えるようになります。
角度による色味変化は最も少なく、均一で落ち着いた仕上がりです。
今回使用した塗料のリンク
▼Mr.COLOR C9 ゴールド(金)メタリック

▼薄め液


▼サーフェイサー





▼トップコート



まとめ
Mr.COLOR C9 ゴールド(金)は、想像以上に隠ぺい力が高く、1コートでもしっかり下地をカバーします。
ただし、透明染料を多く含むため、光の当たり方や角度によって見え方が大きく変わるのが特徴です。
正面から光を当てると明るいシャンパンゴールド寄りに、斜めから見ると赤味を帯びた深みのあるゴールドになるなど、角度による色味変化がはっきり現れます。
トップコートによる質感変化は大きく、
・光沢トップ → 粒子が際立ち、透明感と金属感を最大限に引き出す仕上がり
・半光沢トップ → 輝きを抑えつつ自然な金属感と粒子感を両立した落ち着いた印象
・つや消しトップ → 反射を抑えてしっとりとしたマットゴールドに変化
同じC9ゴールドでも、トップコートの選択で印象が大きく変わる塗料です。
一方で、粒子が非常に沈みやすいという弱点があります。
攪拌不足や攪拌頻度が少ないまま塗装すると、あっという間に発色しなくなり、色ムラの原因になります。
塗装中はこまめに逆噴射で攪拌しながら吹くことで、安定した発色が得られます。
下に粒子の沈下についての検証記事リンクを置いておきますので、良かったら一緒にご覧ください。
また、私の主観ですがC9ゴールドは塗り味がやや独特で、他のメタリック塗料とは違う“糊を塗るような感覚”があります。
初めて使う場合は、プラスチックスプーンなどでサンプル塗装を行ってから本番に挑戦するのがおすすめです。
この比較が、みなさんの塗装ライフにちょっとしたひらめきを届けられたら嬉しいです。