
どうも、当サイト管理人のりりえもんです。
今回はMr.HOBBY/GSIクレオスから販売されているMr.COLOR C8 シルバー(銀)メタリックを使い、
5種類の下地色に塗装 → [光沢/半光沢/つや消し]でトップを重ねて、
発色と質感の違いや、乾燥による見え方の変化を検証しました。
私の主観になりますが、今回の検証での印象としては、
Mr.COLOR C8 シルバー(銀)メタリックは、トップコートによって質感が大きく変わる塗料。
光沢で金属感強め、半光沢で自然、つや消しでマット寄りと、仕上がりの印象を選びやすいのが特徴です。
この結論に至るプロセスを写真つきでまとめています。
「見せてもらうか、りりえもんの新しい検証記事の性能とやらを!」
こんな気分でさくっとどうぞ!
今回の検証内容
▼今回比較する塗料は、Mr.COLOR C8 シルバー(銀)メタリックです。

▼使用する下地色は以下の5色となります。
- ブラック
- グレー
- ホワイト
- ピンク
- ブルー
▼使用するトップコートは以下の3種類となります。
- 光沢
- 半光沢
- つや消し
上記5色の下地の上に、Mr.COLOR C8 シルバー(銀)メタリックを塗布して隠ぺい力や発色の確認を行い、
トップコート3種類を塗布した際の見え方の変化について検証していきます!
今回検証する塗料・下地・トップコート詳細
下地・トップコートの希釈率や使用した塗料の詳細は以下の通りとなります。
- 検証する塗料
- サーフェイサー
- トップコート
Mr.COLOR C8 シルバー(銀)メタリックに使用した薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-09 メタリックマスター
希釈率 1:3(塗料:薄め液)
今回使用したサーフェイサーは下記5種類となります。
薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)
- ブラック
GS-03 サーフェイサーエヴォ ブラック - グレー
GS-01 サーフェイサーエヴォ - ホワイト
GS-02 サーフェイサーエヴォ ホワイト - ピンク
GS-07 サーフェイサーエヴォ パステルピンク - ブルー
GS-08 サーフェイサーエヴォ スカイブルー
今回使用したトップコートは下記3種類となります。
薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)
- 光沢トップコート
Mr.HOBBY C46 Mr.カラー クリアー/光沢 - 半光沢トップコート
Mr.HOBBY C181 Mr.カラー スーパークリア半光沢 - つや消しトップコート
Mr.HOBBY C182 Mr.カラー スーパークリアつや消し
塗装方法、注意点
- 注意点
- 塗装方法
- 薄め液
■塗装環境
希釈率や吹き付け圧は、ご使用の塗料の状態や作業環境によって最適な設定が異なります。
ハンドピースの口径や使用するコンプレッサーの出力などにも差が生じるため、最終的にはご自身の環境に合わせて調整をお願いします。
仕上がりの違いを楽しみつつ、ご購入前の参考程度に観てもらえると幸いです。
■乾燥時間
当サイトでは作業効率を重視して、乾燥には山善YD-180を使用しています。
乾燥機を使用する事で常温乾燥の3倍程度の乾燥効果があると判断しています。
■サーフェイサー
下地は1コートですが、サンプルには透明スプーンを使用しているため透け感が出やすく、作業効率を重視して両面塗装で透けを軽減しています。
■Mr.COLOR C8 シルバー(銀)メタリック
以下の流れで2コート塗装しています:
・軽く砂吹き → 下地を覆うように重ね吹き → 艶出しを意識した本吹き
■トップコート
トップコートはいずれも1コートで仕上げています。
色味や隠ぺい力を比較するためのサンプル作成が主な目的なので、ホコリ等の配慮はあまりしておりませんでご了承ください。
あと、私は塗装が上手いわけではないので、多少のムラも温かい目で見ていただけると嬉しいです(震)
塗料メーカーごとに推奨されている薄め液はありますが、当サイトのサンプル作成では作業効率や乾燥速度を考慮し、速乾性の高いガイアノーツ製の薄め液を使用する場合があります。
使用塗料とは異なるメーカー製の薄め液を用いることもありますが、いずれも同じラッカー系溶剤であるため、色味や定着に大きな影響はないと判断しています。
トップコート前の比較
トップコートを塗布していない状態の1コート/2コートの比較・確認です。
ここでは主に塗料の発色能力や、乾燥時間による色味の変化を確認しています。
トップコート無し(1コート)
▼1コート塗装後3時間の状態です。
▼1コート塗装後24時間の状態です。
シルバーの銀色表現は、光沢と粒子の並び方で決まり、
粒子径が大きいほどギラついた粗いシルバーに、粒子が細かいほど鏡面寄りのなめらかなシルバーになります。
Mr.カラーC8シルバーはやや中粒寄りで、ギラつきすぎない落ち着いたシルバーという印象です。
メタリック塗料は隠ぺい力が低いものが多い中、C8シルバーは比較的高めで、1コートでもしっかりと下地を隠してくれます。
乾燥による大きな色変化はありませんが、24時間経過すると溶剤が抜けて粒子の並びが落ち着き、反射が均一になる影響でわずかに明るく見えることがあります。
トップコート無し(2コート)
▼2コート塗装後3時間の状態です。
▼2コート塗装後24時間の状態です。
1コート時よりもわずかに明るさが増した印象です。
パッと見の大きな変化は感じにくいものの、2コートにすることで粒子がより均一に並び、なめらかで安定した質感になります。
メタリック粒子は小さな鏡の集合体のようなもので、粒子の向きがランダムなため、同じ面でもさまざまな方向に光を反射します。
そのため、多少の塗りムラがあっても光の乱反射によって境界が目立ちにくいのが特徴です。
ただし、この状態の上にカラークリアを重ねると話は別です。
カラークリアを塗布すると、透明な着色膜を通過した光が粒子にストレートに届くため、乱反射でごまかされていた粒子の並びムラが一気に強調される傾向があります。
そのため、キャンディ塗装などの下地として使う場合は、「隠ぺい力が高いから」と一気に厚塗りせず、薄く均一に2〜3回重ねる丁寧な下地作りがおすすめです。
なお、無色のクリアを重ねる場合は、カラークリアほど粒子ムラは強調されません。
ただし、光沢トップの場合は粒子の並びがやや強調されることがあるため、仕上げの目的に応じた選択が重要です。
トップコート後の比較
2コート24時間乾燥後の塗装サンプルに光沢/半光沢/つや消しトップコートを塗布した状態での比較・確認です。
▼光沢トップコート
▼半光沢トップコート
▼つや消しトップコート
光沢トップをかけることで、シルバー粒子の反射がよりはっきりと強調され、金属感が増した仕上がりになります。
クリア層を透過した粒子の輪郭が際立ち、中粒寄りのC8シルバーらしい輝きがより強調される印象です。
反射が均一化される影響で、粒子の並びやわずかな塗りムラが見えやすくなることがあります。
半光沢トップでは、シルバー粒子の輝きが適度に抑えられ、光沢トップよりも落ち着いた印象になります。
反射はやや拡散し、粒子感は残しつつもギラつきは控えめです。
光の当たり方によって、シルバーの明るさや質感の見え方が緩やかに変化するのが特徴です。
つや消しトップをかけると、シルバー粒子の反射が大きく抑えられ、マットで落ち着いた質感に変わります。
色味自体は大きく変わりませんが、反射が消えることで、やや暗く見え、質感もざらつきが強調された印象です。
今回使用した塗料のリンク
▼Mr.COLOR C8 シルバー(銀)メタリック

▼薄め液


▼サーフェイサー





▼トップコート



まとめ
Mr.COLOR C8 シルバー(銀)メタリックは、中粒寄りのシルバーで隠ぺい力も高めです。
乾燥によってわずかに明るく見えることがありますが、変化はごく小さく誤差の範囲といえます。
一方で、乾燥時よりもトップコート後の質感変化のほうが大きいのが特徴です。
光沢トップでは粒子の輪郭がクリア層を透過して際立ち、金属感が強調された仕上がりに。
半光沢トップでは輝きを適度に抑えつつ粒子感を残し、落ち着いた印象になります。
つや消しトップでは反射が大きく抑えられ、マットでしっとりとした質感に変わりますが、色味自体の変化はほとんどありません。
乾燥時の見た目の変化はあまり気にしすぎず、トップコート後の仕上がりを意識して設計することが、理想の色調・質感に近づけるポイントだと感じました。
この比較が、みなさんの塗装ライフにちょっとしたひらめきを届けられたら嬉しいです。