
どうも、当サイト管理人のりりえもんです。
今回はMr.HOBBY/GSIクレオスから販売されているMr.COLOR C16 濃緑色(日本陸軍機色)を使い、
5種類の下地色に塗装 → [光沢/半光沢/つや消し]でトップを重ねて、
発色と質感の違いや、乾燥による見え方の変化を検証しました。
私の主観になりますが、今回の検証での印象としては、
隠ぺい高めで乾燥後も安定、仕上がりの表情は“艶”で決まる濃緑。
この結論に至るプロセスを写真つきでまとめています。
「見せてもらうか、りりえもんの新しい検証記事の性能とやらを!」
こんな気分でさくっとどうぞ!
今回の検証内容
▼今回比較する塗料は、Mr.COLOR C16 濃緑色(日本陸軍機色)です。
▼使用する下地色は以下の5色となります。
- ブラック
- グレー
- ホワイト
- ピンク
- ブルー
▼使用するトップコートは以下の3種類となります。
- 光沢
- 半光沢
- つや消し
上記5色の下地の上に、Mr.COLOR C16 濃緑色(日本陸軍機色)を塗布して隠ぺい力や発色の確認を行い、
トップコート3種類を塗布した際の見え方の変化について検証していきます!
今回検証する塗料・下地・トップコート詳細
下地・トップコートの希釈率や使用した塗料の詳細は以下の通りとなります。
- 検証する塗料
- サーフェイサー
- トップコート
Mr.COLOR C16 濃緑色(日本陸軍機色)に使用した薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)
今回使用したサーフェイサーは下記5種類となります。
薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)
- ブラック
GS-03 サーフェイサーエヴォ ブラック - グレー
GS-01 サーフェイサーエヴォ - ホワイト
GS-02 サーフェイサーエヴォ ホワイト - ピンク
GS-07 サーフェイサーエヴォ パステルピンク - ブルー
GS-08 サーフェイサーエヴォ スカイブルー
今回使用したトップコートは下記3種類となります。
薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)
- 光沢トップコート
Mr.HOBBY C46 Mr.カラー クリアー/光沢 - 半光沢トップコート
Mr.HOBBY C181 Mr.カラー スーパークリア半光沢 - つや消しトップコート
Mr.HOBBY C182 Mr.カラー スーパークリアつや消し
塗装方法、注意点
- 注意点
- 塗装方法
- 薄め液
■塗装環境
希釈率や吹き付け圧は、ご使用の塗料の状態や作業環境によって最適な設定が異なります。
ハンドピースの口径や使用するコンプレッサーの出力などにも差が生じるため、最終的にはご自身の環境に合わせて調整をお願いします。
仕上がりの違いを楽しみつつ、ご購入前の参考程度に観てもらえると幸いです。
■乾燥時間
当サイトでは作業効率を重視して、乾燥には山善YD-180を使用しています。
乾燥機を使用する事で常温乾燥の3倍程度の乾燥効果があると判断しています。
■サーフェイサー
下地は1コートですが、サンプルには透明スプーンを使用しているため透け感が出やすく、作業効率を重視して両面塗装で透けを軽減しています。
■Mr.COLOR C16 濃緑色(日本陸軍機色)
以下の流れで2コート塗装しています:
・軽く砂吹き → 下地を覆うように重ね吹き → 艶出しを意識した本吹き
■トップコート
トップコートはいずれも1コートで仕上げています。
色味や隠ぺい力を比較するためのサンプル作成が主な目的なので、ホコリ等の配慮はあまりしておりませんでご了承ください。
あと、私は塗装が上手いわけではないので、多少のムラも温かい目で見ていただけると嬉しいです(震)
塗料メーカーごとに推奨されている薄め液はありますが、当サイトのサンプル作成では作業効率や乾燥速度を考慮し、速乾性の高いガイアノーツ製の薄め液を使用する場合があります。
使用塗料とは異なるメーカー製の薄め液を用いることもありますが、いずれも同じラッカー系溶剤であるため、色味や定着に大きな影響はないと判断しています。
トップコート前の比較
トップコートを塗布していない状態の1コート/2コートの比較・確認です。
ここでは主に塗料の発色能力や、乾燥時間による色味の変化を確認しています。
トップコート無し(1コート)
▼1コート塗装後3時間の状態です。
▼1コート塗装後24時間の状態です。
C16 濃緑色(日本陸軍機色)は、
1コートの段階でかなりしっかり隠ぺいし、黒・グレー・青の下地はほぼ完全に同化する。
ピンクと白だけがわずかに明度を持ち上げるが、それも“言われれば見える”程度に留まり、全体としては色相の芯が終始ダークグリーンに固定されている。
乾燥による変化は、3時間から24時間の間で面のムラが落ち着き、均一感が増すのが中心。
トーンはほんの気持ち明るく見えるかどうかという程度で、実用上は「乾燥で色が変わった」と感じることはほぼない。
この安定性の理由は、C16が緑+黒系顔料主体の吸収寄り構成で、白顔料(TiO₂)の含有量が少ないことにある。
乾燥によって溶剤が抜けても、顔料と樹脂の屈折率差による散乱増加は小さく、白っぽく持ち上がる挙動はほぼ出ない。
半光沢塗膜特有の微細な凹凸が整うことで拡散反射がわずかに増え、面が均一に見えるぶんだけ“落ち着いて見える”という体感変化に収まっている。
トップコート無し(2コート)
▼2コート塗装後3時間の状態です。
▼2コート塗装後24時間の状態です。
2コートにすることで、塗膜の厚みと顔料密度がきゅっと締まり、1コートでわずかに残っていた下地のニュアンスはほぼ消える。
黒・グレー・青は完全に同化し、ピンク・白も「言われればほんの気持ち明るい?」程度まで圧縮されるため、全体像は設計通りの濃い深緑で統一される。
面のムラも落ち着き、光の当たり方によるザワつきが減ることで、見え方の安定感が一段上がる。
乾燥による影響は1コート時と同様に小さく、3時間から24時間の間で均一感が増す以外に、トーンの大きな動きは見られない。
半光沢塗膜特有の微細な凹凸が整うことで拡散反射がわずかに増え、カットによっては「気持ち明るい?」と感じる瞬間もあるが、実用上は気にしなくてよい差に収まっている。
C16は緑+黒系顔料主体の吸収寄り構成で、白顔料の含有量が少ないため、乾燥による散乱増加で“白っぽく持ち上がる”挙動はほぼ出ない。
その結果、2コートでは「下地に振られない、芯の通った濃緑」が確実に出せる安定型として機能する。
狙い通りの色をブレずに決めたいとき、C16は非常に頼れる挙動を示してくれる。
トップコート後の比較
2コート24時間乾燥後の塗装サンプルに光沢/半光沢/つや消しトップコートを塗布した状態での比較・確認です。
▼光沢トップコート
▼半光沢トップコート
▼つや消しトップコート
・光沢(C46)
表面がぐっと平滑になって鏡面反射が前に出るぶん、非ハイライト域の光が逃げて暗部が締まります。
C16の深いグリーンはより“濃く・硬質”に感じられ、黒寄りの重心にストンと落ちる見え方。
下地差は完全に飲み込まれ、色相の芯は動かず、光沢のツヤだけが存在感を増すイメージです。
・半光沢(C181)
素地24h乾燥の姿をそのまま上品に整えた仕上がり。
微細な凹凸による拡散と鏡面のバランスが良く、明度・彩度ともに“設計値どおり”のダークグリーンを安定して再現します。
ハイライトは柔らかく、面のうねりも目立ちにくいので、C16の素直さを活かしたいならまずはここが基準。
・つや消し(C182)
鏡面成分が削がれて拡散反射が優位になるため、
見かけの明度がひと息だけ上がり、わずかにグレー寄りのニュアンスが加わります。
色相は崩れず、重心は深緑のまま。
質感が布地のように落ち着くので、ミリタリーの“質感勝ち”を狙うときに相性抜群です。
今回使用した塗料のリンク
▼Mr.COLOR C16 濃緑色(日本陸軍機色)
▼薄め液
▼サーフェイサー
▼トップコート
まとめ
Mr.カラー C16 濃緑色は、1コートからしっかり隠ぺいして濃いダークグリーンの芯を外さない“安定型”。
乾燥での色ブレはごく小さく、24hで面のムラが落ち着く程度にとどまります。
最終印象は反射構造しだいで、
光沢なら暗部が締まって暗めに見え、
半光沢は基準値どおりの落ち着いた濃緑、
つや消しはわずかに明度が持ち上がって生地感が出る。
という整理で扱うと、狙い通りの重心にきれいに着地できます。
この比較が、みなさんの塗装ライフにちょっとしたひらめきを届けられたら嬉しいです。








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