
どうも、当サイト管理人のりりえもんです。
今回はMr.HOBBY/GSIクレオスから販売されているMr.COLOR C11 ガルグレー(半光沢)を使い、
5種類の下地色に塗装 → [光沢/半光沢/つや消し]でトップを重ねて、
発色と質感の違いや、乾燥による見え方の変化を検証しました。
私の主観になりますが、今回の検証での印象としては、
乾燥でひと段明るくなる“白顔料主導”の動きが顕著なため、乾燥後の見え方を前提に塗装設計すべき塗料。
この結論に至るプロセスを写真つきでまとめています。
「見せてもらうか、りりえもんの新しい検証記事の性能とやらを!」
こんな気分でさくっとどうぞ!
今回の検証内容
▼今回比較する塗料は、Mr.COLOR C11 ガルグレー(半光沢)です。
▼使用する下地色は以下の5色となります。
- ブラック
- グレー
- ホワイト
- ピンク
- ブルー
▼使用するトップコートは以下の3種類となります。
- 光沢
- 半光沢
- つや消し
上記5色の下地の上に、Mr.COLOR C11 ガルグレー(半光沢)を塗布して隠ぺい力や発色の確認を行い、
トップコート3種類を塗布した際の見え方の変化について検証していきます!
今回検証する塗料・下地・トップコート詳細
下地・トップコートの希釈率や使用した塗料の詳細は以下の通りとなります。
- 検証する塗料
- サーフェイサー
- トップコート
Mr.COLOR C11 ガルグレー(半光沢)に使用した薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)
今回使用したサーフェイサーは下記5種類となります。
薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)
- ブラック
GS-03 サーフェイサーエヴォ ブラック - グレー
GS-01 サーフェイサーエヴォ - ホワイト
GS-02 サーフェイサーエヴォ ホワイト - ピンク
GS-07 サーフェイサーエヴォ パステルピンク - ブルー
GS-08 サーフェイサーエヴォ スカイブルー
今回使用したトップコートは下記3種類となります。
薄め液と希釈率は以下の通りとなります。
薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)
- 光沢トップコート
Mr.HOBBY C46 Mr.カラー クリアー/光沢 - 半光沢トップコート
Mr.HOBBY C181 Mr.カラー スーパークリア半光沢 - つや消しトップコート
Mr.HOBBY C182 Mr.カラー スーパークリアつや消し
塗装方法、注意点
- 注意点
- 塗装方法
- 薄め液
■塗装環境
希釈率や吹き付け圧は、ご使用の塗料の状態や作業環境によって最適な設定が異なります。
ハンドピースの口径や使用するコンプレッサーの出力などにも差が生じるため、最終的にはご自身の環境に合わせて調整をお願いします。
仕上がりの違いを楽しみつつ、ご購入前の参考程度に観てもらえると幸いです。
■乾燥時間
当サイトでは作業効率を重視して、乾燥には山善YD-180を使用しています。
乾燥機を使用する事で常温乾燥の3倍程度の乾燥効果があると判断しています。
■サーフェイサー
下地は1コートですが、サンプルには透明スプーンを使用しているため透け感が出やすく、作業効率を重視して両面塗装で透けを軽減しています。
■Mr.COLOR C11 ガルグレー(半光沢)
以下の流れで2コート塗装しています:
・軽く砂吹き → 下地を覆うように重ね吹き → 艶出しを意識した本吹き
■トップコート
トップコートはいずれも1コートで仕上げています。
色味や隠ぺい力を比較するためのサンプル作成が主な目的なので、ホコリ等の配慮はあまりしておりませんでご了承ください。
あと、私は塗装が上手いわけではないので、多少のムラも温かい目で見ていただけると嬉しいです(震)
塗料メーカーごとに推奨されている薄め液はありますが、当サイトのサンプル作成では作業効率や乾燥速度を考慮し、速乾性の高いガイアノーツ製の薄め液を使用する場合があります。
使用塗料とは異なるメーカー製の薄め液を用いることもありますが、いずれも同じラッカー系溶剤であるため、色味や定着に大きな影響はないと判断しています。
トップコート前の比較
トップコートを塗布していない状態の1コート/2コートの比較・確認です。
ここでは主に塗料の発色能力や、乾燥時間による色味の変化を確認しています。
トップコート無し(1コート)
▼1コート塗装後3時間の状態です。
▼1コート塗装後24時間の状態です。
隠ぺい力は低め~中程度で、1コートでは下地の明暗がそのまま見え方に乗る。
黒が最も暗く、白が最も明るい。
ピンクはわずかに暖、青はわずかに冷方向に振れたグレーに見えます。
乾燥による変化は体感的に大きく、
3時間よりも24時間後の方が全体的に明るく、艶のムラが減って面が均一に見えます。
並び(黒<グレー・青<ピンク<白)は維持しつつ、全体が一段”白っぽく”軽くなった印象。
パステルトーンで白顔料が多めの配合に多い挙動で、
乾燥による表面の均一化も白っぽくクリアに感じる要因のひとつとして効いているが、
変化の主因は乾燥に伴う散乱の増加と考えます。
ライトグレーは白顔料(TiO₂)主導の散乱で明るさが立つ色で、
乾燥につれて溶剤が抜け、顔料の実効体積比が上昇、
顔料(n≈2.7)と樹脂(n≈1.5)の屈折率コントラストが明瞭になることで、
光の散乱が強まり、明度が上がるという構造的な変化が起きています。
トップコート無し(2コート)
▼2コート塗装後3時間の状態です。
▼2コート塗装後24時間の状態です。
2コートになることで透け感が一段落ち、1コートで強く出ていた下地差は見え幅が小さくなる。
並びは黒<グレー・青<ピンク<白のまま維持されるが、
各色の差はぐっと圧縮され、ぱっと見はほぼ均一なライトグレーに近づく。
艶のムラも減り、面が整ってハイライトの輪郭が細く感じられる。
乾燥差は1コートほど大きくはないが、24時間後のほうがわずかに明るく、さらに均一な印象。
この変化の理由は1コートと同様で、膜厚アップで下地からの透過寄与が減り、
乾燥で溶剤が抜けることでTiO₂の散乱がもう一段効いてくるためと考える。
さらに、表面のレベリング進行が重なることで、
“白っぽく・軽く、フラットに”寄る方向で落ち着いた仕上がりになるという印象です。
トップコート後の比較
2コート24時間乾燥後の塗装サンプルに光沢/半光沢/つや消しトップコートを塗布した状態での比較・確認です。
▼光沢トップコート
▼半光沢トップコート
▼つや消しトップコート
ガイアC11(ライトガルグレー)にトップコートを施しても、色相自体はほぼ動かず、見え方は主に反射のさじ加減で変化する。
■光沢トップ
映り込みが強くなり、面のコントラストが上昇。
非ハイライト部がわずかに締まり、全体が一段“深く”見える印象になる。
■半光沢トップ
反射が柔らかくなり、ハイライトのにじみが抑えられて面が均質に整う。
中庸で落ち着いた仕上がり。
■つや消しトップ
マット剤による微細凹凸で拡散反射が増え、
同じ顔料量でも一段“白っぽく・軽く”感じる方向へ振れる。
いずれの仕上げでも、明るさの並び順(黒<グレー・青<ピンク<白)の明暗とわずかな色味差は維持される。
ただし、光沢では差がやや強調され、つや消しでは拡散によって差がやや緩和される傾向がある。
今回使用した塗料のリンク
▼Mr.COLOR C11 ガルグレー(半光沢)
▼薄め液
▼サーフェイサー
▼トップコート
まとめ
Mr.カラー(Mr.COLOR)C11 ライトガルグレーを比較検証してみた感想ですが、
隠ぺい力は低め~中程度で下地の明暗が素直に乗るタイプ。
1コートでは黒が最も沈み、白が最も軽く、ピンクはほんのり暖、青はほんのり冷方向へ振れたグレーに見えます。
2コートに進むと面のムラが減って均一性が上がり、下地差の“見え幅”はやや縮むものの、順序(黒<グレー・青<ピンク<白)はそのまま。
乾燥は体感差が大きく、3時間→24時間で全体が一段“白っぽく”明るくなり、艶むらも落ち着く。
これは乾燥で溶剤が抜け、白顔料(TiO₂)主体の散乱が強まることで明度が上がる挙動で、パステルトーンで白顔料比率が高い配合に出やすい変化と一致します。
トップコートは色相を動かさず反射を調整する役回りで、
光沢は映り込みが強くなってわずかに深く見え、半光沢は均質で中庸、つや消しは拡散が増えて一段軽く見える。
どの仕上げでも下地順は維持しつつ、光沢で差がやや強調、つや消しでやや緩和、という落ち着き方です。
この比較が、みなさんの塗装ライフにちょっとしたひらめきを届けられたら嬉しいです。








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