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【塗装比較】Mr.カラー C10 カッパー(銅)(Mr.COLOR)|下地・トップコート別サンプル

Mr.HOBBY(GSIクレオス) Mr.COLOR カラー別検証 メタリック カッパー系 / Copper

どうも、当サイト管理人のりりえもんです。

今回はMr.HOBBY/GSIクレオスから販売されているMr.COLOR C10 カッパー(銅)メタリックを使い、
5種類の下地色に塗装 → [光沢/半光沢/つや消し]でトップを重ねて、
発色と質感の違いや、乾燥による見え方の変化を検証しました。

私の主観になりますが、今回の検証での印象としては、
隠ぺい弱めで下地依存が強い銅。積層で密度は上がるが色相のジャンプは小、乾燥は“艶の整い”が中心。
この結論に至るプロセスを写真つきでまとめています。
「見せてもらうか、りりえもんの新しい検証記事の性能とやらを!」
こんな気分でさくっとどうぞ!

今回の検証内容

▼今回比較する塗料は、Mr.COLOR C10 カッパー(銅)メタリックです。

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▼使用する下地色は以下の5色となります。

使用する下地色
  • ブラック
  • グレー
  • ホワイト
  • ピンク
  • ブルー

▼使用するトップコートは以下の3種類となります。

使用するトップコート
  • 光沢
  • 半光沢
  • つや消し

上記5色の下地の上に、Mr.COLOR C10 カッパー(銅)メタリックを塗布して隠ぺい力や発色の確認を行い、
トップコート3種類を塗布した際の見え方の変化について検証していきます!

今回検証する塗料・下地・トップコート詳細

下地・トップコートの希釈率や使用した塗料の詳細は以下の通りとなります。

  • 検証する塗料
  • サーフェイサー
  • トップコート

Mr.COLOR C10 カッパー(銅)メタリックに使用した薄め液と希釈率は以下の通りとなります。

薄め液 T-09 メタリックマスター
希釈率 1:3(塗料:薄め液)

今回使用したサーフェイサーは下記5種類となります。
薄め液と希釈率は以下の通りとなります。

薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)

使用したサーフェイサー
  • ブラック
    GS-03 サーフェイサーエヴォ ブラック
  • グレー
    GS-01 サーフェイサーエヴォ
  • ホワイト
    GS-02 サーフェイサーエヴォ ホワイト
  • ピンク
    GS-07 サーフェイサーエヴォ パステルピンク
  • ブルー
    GS-08 サーフェイサーエヴォ スカイブルー

今回使用したトップコートは下記3種類となります。
薄め液と希釈率は以下の通りとなります。

薄め液 T-01 ガイアカラー薄め液
希釈率 1:2(塗料:薄め液)

使用したトップコート
  • 光沢トップコート
    Mr.HOBBY C46 Mr.カラー クリアー/光沢
  • 半光沢トップコート
    Mr.HOBBY C181 Mr.カラー スーパークリア半光沢
  • つや消しトップコート
    Mr.HOBBY C182 Mr.カラー スーパークリアつや消し

塗装方法、注意点

  • 注意点
  • 塗装方法
  • 薄め液

■塗装環境
希釈率や吹き付け圧は、ご使用の塗料の状態や作業環境によって最適な設定が異なります。
ハンドピースの口径や使用するコンプレッサーの出力などにも差が生じるため、最終的にはご自身の環境に合わせて調整をお願いします。
仕上がりの違いを楽しみつつ、ご購入前の参考程度に観てもらえると幸いです。

■乾燥時間
当サイトでは作業効率を重視して、乾燥には山善YD-180を使用しています。
乾燥機を使用する事で常温乾燥の3倍程度の乾燥効果があると判断しています。

■サーフェイサー
下地は1コートですが、サンプルには透明スプーンを使用しているため透け感が出やすく、作業効率を重視して両面塗装で透けを軽減しています。

■Mr.COLOR C10 カッパー(銅)メタリック
以下の流れで2コート塗装しています:
・軽く砂吹き → 下地を覆うように重ね吹き → 艶出しを意識した本吹き

■トップコート
トップコートはいずれも1コートで仕上げています。

色味や隠ぺい力を比較するためのサンプル作成が主な目的なので、ホコリ等の配慮はあまりしておりませんでご了承ください。
あと、私は塗装が上手いわけではないので、多少のムラも温かい目で見ていただけると嬉しいです(震)

塗料メーカーごとに推奨されている薄め液はありますが、当サイトのサンプル作成では作業効率や乾燥速度を考慮し、速乾性の高いガイアノーツ製の薄め液を使用する場合があります。
使用塗料とは異なるメーカー製の薄め液を用いることもありますが、いずれも同じラッカー系溶剤であるため、色味や定着に大きな影響はないと判断しています。

トップコート前の比較

トップコートを塗布していない状態の2コート/4コートの比較・確認です。
ここでは主に塗料の発色能力や、乾燥時間による色味の変化を確認しています。

トップコート無し(2コート)

▼2コート塗装後3時間の状態です。

▼2コート塗装後24時間の状態です。

トップ無し2コート

成分は非公開なので光学的な銅色の推測・傾向になりますが、
シルバー(アルミフレーク)系は反射率が非常に高いため、薄膜でも鏡がすぐに成立して一気に面が明るくなる一方、
銅色はアルミほど明るく反射しない顔料・フレーク(ブロンズ粉や酸化鉄被覆雲母など)で作られていることが多く、反射が弱く吸収が強いです。
フレーク濃度も控えめに設計されがちで(沈降・安定性や変色リスクの回避のため)、少ない積層では“連続した反射層”が作れません。

C10カッパーも上記の様な傾向が出ていて、1コートでは下地に大きく引っ張られる結果になりました。

銅系の色づく仕組み自体が赤~黄を残し、青、緑を削るタイプ(吸収・干渉いすれも)。
黒下地はそもそも光を返さないので、非ハイライト部がガッツリ沈み、青下地は戻り光が寒色側なので、銅と打ち消しあって鈍く見える。
逆に、白・ピンクは戻り工が多く、しかも暖色成分を多く含むから、1コートでもそこそこ銅に振れている。

まとめると、
材料(反射率の低さ・吸収の強さ)×フレーク濃度(連続膜になりにくい)×配向の成熟度
上記の掛け算で、他のメタリックより薄塗り耐性が弱い設計に振れており、
その結果として「黒・青ではほぼ出ない/白・ピンクではそこそこ出る/グレーは薄く出る」
という挙動になったというのが1コート段階での挙動と印象です。

トップコート無し(4コート)

▼4コート塗装後3時間の状態です。

▼4コート塗装後24時間の状態です。

トップ無し4コート

2コートにすると、1コートで強かった透けがひと段落し、フレークの並びがそろいはじめて面としての銅色が乗る。
下地差は確かに縮むけれど完全には消えず、
黒は依然として暗い赤銅、グレーは素直で均一、白は銀っぽさが後退して銅が前に、ピンクは温度感が一段上がり、青はわずかに冷えが残る。
写真の見え方はこの順序で落ち着いている。

これは2コートで膜厚とフレークの体積分率が上がり“連続した反射層”が部分的に成立、
下地から戻る光の比率が下がるためで、結果として銅の密度感と面の明るさが増す。

いっぽう乾燥差は、3時間→24時間で艶とハイライトがさらに締まり、粒の向きがそろって“金属の解像度”が上がる程度にとどまり、色相の大きな転調はなし。
つまり、今回の見えの主因はコート数の増加で、乾燥は仕上げの整えに寄与している。
それでも黒・青ではまだ下地のキャラが残るので、面でしっかり銅を出したいならさらに積層を重ねる必要がある、という手触りでした。

トップコート後の比較

2コート24時間乾燥後の塗装サンプルに光沢/半光沢/つや消しトップコートを塗布した状態での比較・確認です。

▼光沢トップコート

▼半光沢トップコート

▼つや消しトップコート

トップコート後

2コートの上にトップを重ねると、
光沢C46ではまず面の平滑が上がって映り込みが強まり、ハイライトが小さく鋭く締まるぶん銅の芯が一段深く見える印象です。
白・ピンク下地はシャンパン寄りから銅味が前に出て、黒は赤銅の落ち着きがぐっと増し、
青はわずかに冷えが残るが、面としての密度感は明確に上がる。

半光沢C181は鏡面成分をほどいて拡散が混じるため、ギラつきが和らいで均一感と明るさが少し増す。
下地差はさらに感じにくくなり、見え方は“深さ<まとまり”にシフト。

つや消しC182は拡散が支配的になり、フレークの鏡面はほぼ消えて最もフラットで明るい銅面に落ち着く(ピンクは温度感がほんのり残り、青は冷えがわずかに残存、黒は穏やかな赤銅)。

総じてトップコートは色相を大きくは動かさず、反射の配分を変えて「深く締める(光沢)↔ 明るく穏やかにする(つや消し)」の間で表情をチューニングする挙動に収まった、という読みです。

今回使用した塗料のリンク

▼Mr.COLOR C10 カッパー(銅)メタリック

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▼薄め液

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▼サーフェイサー

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▼トップコート

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まとめ

Mr.COLOR C10 カッパー(光沢)。通して見た印象は、薄塗り耐性が弱く下地依存が強い銅という一点に尽きます。
1コートでは透けが支配的で下地色に大きく引っ張られ、黒・青では面の銅味がほぼ立たず、
白・ピンクでようやく“そこそこ銅”、グレーは薄く乗る程度。2コートで透けは一段落し、面としての銅の密度感は上がるものの、下地差はなお残る。

乾燥は3h→24hで艶とハイライトが締まる=反射が整う方向が主で、色相の転調や隠ぺいの劇的な改善は見られない。

トップコートは色そのものより反射配分を動かし、光沢は深く締め、半光沢はまとまりを出し、つや消しは明るく均一に見せる。
いずれも下地×積層で決まった見えをそのまま強調・整理する役回りという理解でした。

総じて、材料特性と設計由来の“連続した反射層ができにくい薄膜域”がボトルネックで、同系のメタリックよりも発色に必要な膜厚が大きい塗料、という手触りです。
この比較が、みなさんの塗装ライフにちょっとしたひらめきを届けられたら嬉しいです。

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